小さな聖人 - 南仏の家族が教えてくれたクリスマス -
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Bonjour!
皆さま、お久しぶりです!
イベントが落ち着き、ようやくブログを書く時間ができました☕
最近、「次の記事を楽しみにしています」といったお声をよくいただくようになり、驚きとともに感謝の気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございます!
さてさて、長かった夏が終わり、短すぎる秋を飛び越え、季節はすっかり冬❄️
街もクリスマスムード一色ですね🎄
夏のバカンスのブログを書いたばかりと思いきや、今回は南仏で過ごす「冬のバカンス」、特に幼少期のクリスマスの思い出を少し語らせてください✨
久しぶりに南仏で過ごすクリスマス
今年、久しぶりに南仏でクリスマスを過ごすことになりました。
フランスではお正月よりも、クリスマスを盛大に祝うのが一般的で、私たち家族も例外ではありません。
ただ、ここ数年フランスの家族と一緒にクリスマスを祝う機会がなかったため、
今回久しぶりにみんなで集まることになったのです。
フランスといえば、「アムール(愛)」の国として知られており、
クリスマスは日本のように恋人たちが過ごす日と思われがちですが、実際は家族で祝う行事です。
日本での年末年始が家族と過ごす大切な時間であるように、フランスではクリスマスがその役割を担っていると感じます。
家族中心のクリスマス🎁
クリスマスが家族行事として定着しているのは、宗教的な背景が深く関係しています。
イエス・キリストの誕生を祝う日であると同時に、キリスト教の教えに基づき、「愛」と「平和」を大切にする日でもあるのです。
そのため、家族やコミュニティの絆を深めることがこの日の大きな意味とされています。
お部屋を彩り、食卓に特別な料理を並べ、プレゼントを交換するひととき🎁。
そんな時間が、日常の喧騒を離れ、家族のつながりを再確認する大切な機会となっています。
幼少期の思い出のクリスマス🌲
幼い頃、特に印象に残っているのは、家族で楽しんだ「クレーシュ・ドゥ・ノエル」と呼ばれる人形劇です。
これは、イエスの誕生を再現するもので、フランスではクリスマスの伝統的な風景のひとつです。
フランスでは、本物のモミの木を使ったクリスマスツリーが一般的で、その足元には「サントン人形」というイエスの生誕を描いた人形を飾ります。
準備のために家族みんなで森へ出かけ、大人も子どもも関係なく靴を泥まみれにして苔や木片、松ぼっくりなどの自然素材を集めました。
その瞬間のワクワク感や森の香り、冬の冷たい空気は、五感とともに今でも鮮明に記憶に残っています。
モミの木の爽やかでほのかにスパイシーな香りや湿った苔の土の匂い、
肌や鼻から感じる霧がかった冬の冷たい空気の中で感じる自然の温もり。
手に伝わる苔や木片の感触。
素朴ではありますが、私にとってクリスマスといえば真っ先に思い浮かぶのはこの光景です。
THE SANTONS OF PROVENCE | Provence-Alpes-Côte d'Azur
サントン人形の魅力✨
プロヴァンス地方発祥のサントン人形は、「小さな聖人」という意味を持つ、素焼きの粘土で作られた可愛らしい人形です。
キリスト教の登場人物だけでなく、農民や漁師、パン屋やお手伝いさんなど、南仏の素朴な日常を切り取ったモデルがたくさんあります。
その温かみのある表情には、見るだけで心がほっこりする不思議な魅力があります。
THE SANTONS OF PROVENCE | Provence-Alpes-Côte d'Azur Tourisme
カードゲームで盛り上がる人々や居眠りするお爺さん、パン屋や肉屋、お手伝いさんなど、暮らしを映し出すようなサントン人形たち。
その愛らしさに思わず笑みがこぼれます。
タイムの小枝でオリーブの木を、アルミ箔で川を表現しながら、家族でクレーシュ作りに夢中になったあの時間も、心に残る大切な思い出です。
Les santons et la crèche, une vieille histoire ! | ici
クリスマス、それぞれの形🎄
クリスマスって、なんだかワクワクしますよね🎄
フランスでは家族が集まり、ゆったりとした団らんの中で絆を深める日とされていますが、日本では恋人たちのロマンチックな日というイメージが強いですよね!
イルミネーションや特別なディナー、真っ白なショートケーキ。
それぞれの形には、その国ならではの美しさがあります。
形が違えど、日本でもフランスでも祝う時に「一緒に過ごせることへの喜び」が根底にあるのは同じだと思うのです。
幼少期の南仏で過ごしたクリスマスは、まさに「一緒に過ごす喜び」が詰まった時間で、今でも私にとってクリスマスの原点です。
どうか皆さまにも、一緒に過ごす人との喜びと感謝に満ちた素敵なクリスマスが訪れますように✨
5才の私と父。毎年曾祖父ちゃんのお家で祝っていました🎄
先述でお話した、サントン人形と森で集めた苔たち。
(さすがお祖母ちゃん、写真持ってるか聞いたらちゃんと撮っていました。)
今回のオススメテーブルクロス
ホワイトとブラックでクリスマスを演出した模様がプリントされていて、
モダンだけど可愛らしさも感じるテーブルクロス🦌
円形から長方形まで展開しています。
ここからは、
クリスマス時期に南フランスに訪れてどこかのお家に訪問することができない方でもサントン人形を楽しめる場所をご紹介しますね❄️
※行った事がなく、リサーチ結果のご紹介になります。
【市場】
Santon fair and santon-makers in Marseille | Office de Tourisme de Marseille
サントン・フェア・マルセイユ
200年以上の歴史を持つサントン市。
たくさんのサントン職人たちが参加し、豊富な種類のサントン人形が展示だけでなくお土産としても買えちゃいます。
今年は11月中旬より2ヶ月ほど開催されるみたいで、場所はマルセイユの旧港周辺。
詳細は、マルセイユ市の公式サイトで確認できますよ♪
URL: https://www.marseille.fr
サイト内での検索方法:「Foire aux Santons」と検索
Foire aux Santons | aixenprovence.fr
エクス=アン=プロヴァンス クリスマスマーケット
マルセイユから少し遠い方へ
90年ほど続いているクリスマスマーケット。
こちらも、詳細はエクス=アン=プロヴァンス市の公式サイトでご確認できます。
URL: https://www.aixenprovence.fr/Foire-aux-Santons-36001
【教会】
市場とは違って歴史を持つ教会の中で観るのも、独特な雰囲気が出て楽しいと思います!
サン・トロフィーム教会
ユネスコ世界遺産にも登録されている、アルルに位置する教会です。
11月中旬より2ヶ月ほどクリスマスシーズンとして回廊で開催されます。
残念ながら、アルル市の公式サイトでスケジュール詳細を確認しても見つかりませんでした。
もしかしたら掲載されることがあるかもしれませんので、ぜひ一度ご確認されて見てくださいね。
もしアルルまで遠い!という方は、アヴィニョンなど小さい村に位置する教会でも展示されているかもしれませんので、
その時はぜひ各市の公式サイトに行ってみてくださいね。
【博物館】
クリスマス以外の時期に南フランスに来たけど、サントン人形を見たい!という方は、博物館という選択もありますよ♪
Santon Museum | LES BAUX-DE-PROVENCE
サントン博物館
アルピーユ山脈の中にあって壮大な景観を持つ無数の岩と古城で有名なレ・ボー=ド=プロヴァンスに位置する博物館。
年中無休で、クリスマスシーズンは特に注目されます。
Santons Fouque | Provence-Alpes-Côte d'Azur
フーク工房
1934年にエクス=アン=プロヴァンスで設立されたサントン人形の老舗工房。
プロヴァンスの伝統文化を守り続け、現在も家族経営でその技術と芸術性が受け継がれているみたいです。
公式サイトが不具合があるみたいで、別サイトをご紹介させていただきますね!
そちらでも営業時間などをご確認いただけるみたいです。
URL:https://www.aixenprovencetourism.com/fr/fiche/santons-fouque-5561884